骨髄異型白血病

患者は父の知人で、父よりもまだまだ若い50そこそこの男性Yさん。

Yさん夫婦は、私の父がATL発症後に寛解して元気になったことを人づてに聞いていたそうです。
それで、医師から“確立された治療法がない”と宣告され呆然とする夫人が、今年3月に父の所へ相談にきたのでした。

父は、とにかく夫人に「病院から見放されてたって、あきらめるな!」と励ますことと、自分は飲む水を変えたことで元気になれたと信じていることを伝えたそうです。
治療法がないと言われたからといって、ただ黙っていられるわけがない、私にもよく理解できます。
夫人は、父のすすめる電解還元水を、毎日病床の夫に運び飲ませてきました。
そして5月末、寛解して元気に家に帰ったのです。


私がYさんの退院の報告を受けたのは、息子の小学校の運動会の応援席、一緒に観戦していた父と母が知らせてくれました。
両親ともまるで自分のことのようにYさんが元気になったことを喜んでいましたし、もちろん私もとてもうれしかったです。


Yさんが入院して間もない頃、夫人と話をしながら感じたことは、病院から提示された治療法を信じるのは良いことだとは思うけれども、確立された治療法がない、というならば、他にどんな見方があるのだろうかと、情報を得ることも必要だろうということです。
私は、Yさんの病名を聞いてからご自宅を訪問するまでに、ネットでこの病気の情報をいくつか調べまとめて、持参しました。それを見た夫人は、自分はこんなこと(ネットで情報収集)できない……と言われました。

でも、確立された治療法が無いと言われようがどうであろうが、患者と家族だけは病気と闘わなくてはならないのです。


診断や治療法に迷いがあるときには、納得のいくまで主治医に説明を求めることが大事だと私は思います。例えその説明に納得ができたとしても、違う病院で診てもらうことは、正しい選択だと思います。いまや「セカンドオピニオン科」といって、主治医の診断や治療法に対して、違う医師から意見をもらえる科があるくらいなのですから。


病名を告知されて愕然としても、自暴自棄にならずに、また他人の言うことをうのみにせずに、ご自分にとって最適な治療を探して欲しいと思います。